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小規模事業者サポーターズ
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第5回小規模事業者支援専門家ミーティング@高知
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第5回小規模事業者支援専門家ミーティング@高知

~純粋「支援」批判 如何にして小規模事業者支援は可能か?~
5+7=12

開催概要

日程:2024年10月25日(金)12時~17時
会場:高知県高知市 高知市文化プラザかるぽーと 第2学習室
共催:高知県

開催趣旨

小規模事業者支援をお仕事にしている皆様で集まって交流を深めましょう、という趣旨です。

普段は、皆様SNS等を中心にオンラインで情報交換・意見交換など切磋琢磨されていることと思います。

ただ、やはりリアルな場でお会いして話をするのは交流を深める上でとても意味のあることだと思います。

「参加者の皆さまが各々保有する小規模事業者支援の知識・経験を体系化した技能・技術として共有し、互いのスキルアップを図るとともに、参加者同士での交流をはかる」ことを主目的として、一堂に会してのミーティングを開催させていただければと思います。

主催・運営

主催は、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会の届け出組織である「スモールビジネスサポートセンター」(任意団体)となります。実際の企画・運営・開催準備などの実務については、代表(岸本圭史)が運営する岸本ビジネスサポート株式会社が執り行っています。(このため、資料、費用精算の領収書などについては便宜上岸本ビジネスサポート株式会社の名義で提供させていただきます。)
また、今回の開催については、香美市商工会の岡田様、愛媛のITCの白城さんに全面的なご協力を頂き、高知県さまからも共催というかたちで多大なご尽力を賜ることになりました。

研修会~事例発表

発表者: 白城 真也 さん

発表内容: AI時代に生き残る小規模事業者支援コンサルタントの生き様~スモールdXを推進しよう~

発表者: 栃川 昌文 さん

発表内容: ITコーディネータの今後

発表者: 石井昭紀さん、岸本圭史

発表内容: パネルディスカッション~小規模事業者への支援と中小規模以上への支援、何が違うのか?~

発表者: 武内 正一郎 さん

発表内容: ノウハウ・手法だけではない「経営者同士」視点での支援

開催・参加実績

今回の参加者実績は以下のとおりです。

 地域人数会場参加オンライン参加ITC資格者支援機関・金融機関行政等
 高知県 2 2 2 3(香美市商工会/高知銀行) 1(高知県産業振興センター)
 東京都 6 5 1 6
神奈川県 1 1 1
 埼玉県 3 2 1 3
 新潟県 2 1 1 2
 岐阜県 1 1 1
福井県 2 1 1 2
 静岡県 2 1 1 1 1(静岡県商工会連合会)
大阪府 3 3 2
 岡山県 1 1 1
広島県 1 1 1
 島根県 2 2 2
愛媛県2 1 1
合計 28 19 9 23 4 1

サブタイトル(テーマ)についての解説

~純粋「支援」批判 如何にして小規模事業者支援は可能か?~5+7=12

ドイツの哲学者イマヌエル・カントの著書に「純粋理性批判」という哲学書があります。近代西洋哲学の最重要な哲学書のひとつでもあるので、お読みになった方(あるいは高校や大学でその概略だけでも授業を受けた方)はいらっしゃるかと思います。


「純粋理性批判」には様々な解釈・評価がありますが、当時の時代的な背景などとの関連で言うと「それ以前(中世)からの宗教観の変化(=宗教が必ずしも人を救うとは限らないという認識に至る変化)による宗教絶対という価値観の形骸化」とそれにクロスオーバーするように出現してきた「科学絶対主義」的な価値観の台頭との狭間で、敬虔なキリスト教信者であったカントはそれでもなお宗教の根本たる「神の存在」を確立せんがために、「宗教」と「科学」の違いを明確に定義し、両立しうる事を論ずるためにこの「純粋理性批判」を著したと言われています。


この中でカントは重要な概念として主に以下の2つの論点を挙げています。

  • 「経験的な認識」と「経験によらない純粋な認識」をの区別と認識の存立
    すべて認識は経験的な認識に基づくが、経験的な認識な経験によらない(アプリオリな)概念・認識に基づく

  • 「物そのもの(物自体:ヌーメノン)」と「現に現れる現象(フォノーメノン)」との区別
    私達人間は、現に表れ出る現象としての「もの」を認識(=経験による認知)は出来るが「物そのもの(原語を日本語訳では「モノ自体」と訳しています)」を認識することはできない


その「純粋理性批判」の中でカントは「総合(総合的命題)」と「分析(分析的命題)」という相反する概念を明確に定義しました。哲学講義をするつもりではないので、ここではごく簡単に解説しますが

  • 分析的命題:所与の情報のみから得られる情報を詳細に言説するもの(ex「すべての独身男性は結婚していない」)

  • 総合的命題:所与の情報のみからでは得られない情報を含む言説(ex「5+7=12」素数と素数の和は素数ではないものになる)

これら「経験による認識 : 経験によらない純粋な認識」「現象としてのモノ : 現象によらないモノ自体」という論点と「分析的命題 : 総合的命題」という概念の3つが、私(岸本)には、小規模事業者への支援を専門として関わる際に非常に重要なポイントととてもよく合致するように思えるのです。


【1.経験による認識  VS  経験によらない純粋認識

決して「VS」で二項対立させるべきものではありませんが、話を分かりやすくするために^^;

いくつもの小規模事業者との関わり・支援経験を通じて獲得した「経験則としての専門知見」

経験則によらない、純然たる「支援のための専門知見


【2.現象としてのモノ VS 現象によらないモノ自体 (Ex. 「この犬」「あの犬」 VS 「犬一般」)

事実として知覚・認識できる「現実に営まれている小規模事業

事実としては知覚・認識出来ない「小規模事業そのもの


【3.総合的命題 VS 分析的命題 】

個別の分析・個別分野に関する知見だけでは看過することの出来ない「事業全体への理解・支援

事実を詳細に分析して様々な状態を見える化する、「業務・事業の分析


こんな風に書くと「いったいどちらが正しいのか?」というような二者択一的な理屈になりそうですが、常々私が小規模事業者への支援ということについて考えていることは、そういった単純な(=短絡的な)話ではありません。


これらの知見・技術に関する概念とその区別は、どれも「不必要」「価値のない」「正しくない」ものはなく、すべてを深く認識・理解し、これらの知見・技術を発揮できる「場」を的確に区別すべきものだ


と考えています。

けれども、実際の小規模事業者支援の場で、他の専門家の方の事例や、様々な関係各所から聞こえてくるお話をうかがうにつけ、これらの知見を正しく区別できないまま、ご自分の(狭い)知見や認識だけで事業者支援に関わり、その挙げ句、事業者を振り回すような結果になってしまっているケースがかなりあることに、少々忸怩たる思いをしています。


元の哲学のお話にちょっとだけ戻ると、カントは、「これら異なる概念は両立すべきものであって、神を信じる・神の存在を確かなものとして認識するという宗教を、科学的におかしい・矛盾していると非難したり、科学の理論や実験・経験値を神への冒涜だと非難したりするのは、そもそも全く異なる話をごちゃまぜにしている」として、二項対立そのものに意味がないことを示唆しています(←いや、「」のような文章そのものが純粋理性批判の書中に記載されているわけではありませんが^^;)


そういった論理展開・言及を通じて、イマヌエル・カントという哲学者は「科学は如何にして可能か?」「神の存在証明は如何にして可能か?」という、一見すると途方もない(あるいは「何を今更?」)という問いに一定のテーゼを与えて確立しました。


さて、大変前置きが長くなりました^^;(←毎度、こんな冗長な前置きにお付き合いいただきありがとうございます)


小規模事業者支援は、如何にして可能か?


いわゆる世間一般で言われている「コンサルティング」。または事業者や事業経営者(大小を問わず)がイメージする「コンサルタントのお仕事」というものと、私がこのミーティングを通じてずっと表現している「小規模事業者支援」とは、大きく異なる点が多々あります。それら異なる点についての言及はまたの機会にさておき

小規模事業者への支援は、一般的に(「いまだに」という前置詞を付けたくなる「一般的」です。この前置詞で以下の言及についての私の想いを汲み取っていただければ幸いです)

  • 規模の小さい、ごくごく単純な支援で、中小・大企業のそれにくらべて、比較的カンタンだ

  • けれども、コンサルティングに対する対価が中小・大企業のそれに比べて圧倒的に安いので、あまり儲からない

  • 儲からないのに敢えてその分野に特化するのは、中小・大企業へのコンサルティングといったレベルの高い支援技術や専門知見を持っていない(レベルの低い)専門家だからだ

  • 総じて、小規模事業者への支援(≒コンサルティング)は、魅力もやりがいも旨味もあまり大きくない

というような言われ方をされることが多いと感じています。


けれども、日本国内の事業者の8割以上が小規模事業者で、それら小規模事業者の置かれている事業環境や経営環境は、それなりにかなり厳しく、支援が必要であることは疑いようがありません。


つまり「いまだに」言われている小規模事業者支援の「机上のイメージ」では「カネにもならないし旨味も少ない支援を、誰かが義務のようにナニかを犠牲にしてやらなければ成り立たない」という事になってしまうのです。けれども、本当にそうでしょうか?


小規模事業者支援を専門として成果を出すために、専門家に必要なものは、実は非常に多岐にわたりなおかつ深い経験則と知識に基づく必要があり、その意味で「小規模事業者支援は、なにか儲けや旨味のようなものを犠牲にして義務感でできるような安直なものではない」というのが、主催者岸本の、このミーティング開催にあたって根底に流れている考えです。


・・・という長い前置きを踏まえて(前置き長くて大変申し訳ありません)


今回、第5回小規模事業者支援専門家ミーティング@高知では、


中小や大企業ではない、小規模事業者への支援に専ら携わるために、必要なモノは何か?


ということを、大いに意見交換・情報交換したい、ということをテーマにさせていただければ、ということで、今回のサブタイトルとさせていただきました。

第1セッションで予定し、ご提供した「ガイドライン」資料は、このテーマに対する主催者の考えを取りまとめたものです。

今回のミーティングを通じて、ご参加頂く皆さまに、より一層「小規模事業者への支援実務」についての知見を深めていただければ幸いです。